英語ディクテーション、やり方ずっと間違えてた話|正しい手順とリスニングへの効果を解説

英語ディクテーションの正しいやり方と効果を解説。半年間間違った方法で続けた失敗談から学んだ「本当に伸びる」ディクテーション法。素材選びからフィードバックまで初心者でも今日から実践できる完全手順を公開。

英語リスニングディクテーション勉強法TOEIC

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TOEIC 380点時代の話をします。

リスニングが伸びない、伸びない、全然伸びない。

毎日通勤電車でポッドキャストを聞き流してたのに、半年経っても全然聞き取れるようにならなくて。「これじゃダメだ」と思って調べたら、「ディクテーション」という練習法が出てきた。

「英語を聞いて書き取る練習」。「リスニング力が爆上がりする」らしい。

「これだ!!」と思って翌日から即スタート。毎日30分、半年間、欠かさず続けました。

…スコア、ほとんど変わりませんでした。

(書いてたら当時の悔しさがよみがえってきた)

半年後、あるYouTubeの英語学習チャンネルでディクテーションの動画を見て気づいた。僕のやり方、根本的に間違ってた、と。

正しい方法でやり直したら、3ヶ月でTOEICリスニングが115点から155点に上がりました。同じ「ディクテーション30分/日」で、40点差。

この記事では、「何が間違いで、何が正しいのか」を全部書きます。同じ失敗を繰り返してほしくないので。

半年間やっていた「NG版ディクテーション」

まず、僕がやっていた間違いを正直に書きます。

やっていたこと

  1. TOEICのリスニング音源を流す
  2. 聞こえた英語をノートに書き取る(止めずに通しで)
  3. 聞き取れなかったところは空白のまま
  4. 最後に答えを見て「あーここ違った」で○つけ
  5. 「今日もやった」→終了

一見まともな練習に見える。でも、これが全部ダメでした。

何がダメだったのか:3つの根本的なミス

ミス①:聞き取れなかった部分を放置していた

空白のまま答え合わせして「ここが聞き取れなかったんだ~」で終わり。これ、ほぼ意味がないんです。

「なぜ聞き取れなかったか」を分析しなければ、同じミスを永遠に繰り返す。「知らない単語だった」のか「音が変化していた(リンキング)」のか「スピードに追いつけなかった」のか——原因によって対策が全然違うのに、全部「聞き取れなかった」で片付けてた。

ミス②:音源を止めずに通しで聞いていた

僕は音源を一時停止せず、最初から最後まで流しながら書き取ろうとしていました。

これ、リスニングの練習じゃなくて「超高難度の速記」です。

自分が処理できるスピードを超えた音声を必死に追いかけても、耳が鍛えられるわけじゃない。ただ消耗するだけ。「書けなかった→悔しい→また聞く→また書けない」の無限ループ。

ミス③:素材が自分のレベルに対して難しすぎた

TOEIC 380点の僕が、本番のTOEICリスニング音源でディクテーションをやっていた。

もう笑い話ですよ。体重60kgの初心者がいきなり100kgのバーベルを持ち上げようとしてる感じ。できるわけがない。そりゃ半年伸びないわ。

正しいディクテーションのやり方【完全手順4ステップ】

正しいやり方を知ってからは、練習の手応えが全然変わりました。

英語リスニング練習をする人のイメージ

Step 1:素材の選び方(ここが命)

「自分のレベルより少し下」の素材を選ぶのが絶対原則です。

「全体の7〜8割は聞き取れるけど、2〜3割は怪しい」——これが適切な難易度の目安。

ちょっと話逸れるけど、「難しい素材の方が伸びそう」って思うじゃないですか。あれ、英語学習あるあるの罠なんです。言語習得の研究でも「i+1仮説」という考え方があって、今の自分に1段だけ難しい要素を加えたものが最も効率よく習得できるとされています。難しすぎる素材はストレスと時間消費だけで、実力はあまり上がらない。

レベルおすすめ素材
初級(TOEIC 400点以下)NHK World Radio Japan、VOA Learning English(Slow Speed)
初中級(TOEIC 400〜600点)BBC Learning English、スタディサプリの基礎講座
中級(TOEIC 600〜750点)スタディサプリのTOEIC対策講座、TED(字幕あり)
上級(TOEIC 750点以上)BBC News、ネイティブ向けポッドキャスト

Step 2:1文ずつ止めて書き取る

これが最重要です。通しで聞きながら書くのは絶対にやめてください。

正しい手順:

  1. 音源を1〜2文分だけ流す(3〜5秒)
  2. 一時停止する
  3. 聞こえた内容をノートかメモ帳に書く
  4. 思い出せない部分があれば、同じ箇所をもう一度再生(最大3回まで)
  5. それでも書けない部分は「?」と書いて次へ

「何度も聞いていいの?」——いいです。ディクテーションは「1回で全部聞き取る訓練」じゃなくて「音と文字を一致させる訓練」だから。

ただし、同じ箇所を10回以上聞くのは時間の無駄。3回聞いてもダメなら、その音は今の自分には難しすぎる。「?」にして先に進む。

Step 3:フィードバック(ここが一番大事)

書き終わったら答え合わせ。でも、「ここ違った~」で終わらせないのが正しいやり方です。

間違えた箇所・書けなかった箇所を3種類に分類する:

A:「知らない単語だった」 → 単語を覚えれば次は聞き取れる。単語帳に追加して覚える。

B:「知ってる単語なのに聞き取れなかった」 → 音の変化(リンキング・脱落・変音)が原因のことが多い。音源をスローで聞いて、どんな音になっていたかを確認する。

例えば “Did you eat?” は「ディジュイート」のように聞こえる。「Did」「you」「eat」は全部知っている単語でも、音が連結して変化しているから聞き取れない。このパターンを理解するだけでリスニングは確実に上がる。

C:「音が速すぎてついていけなかった」 → 素材のレベルが自分に合っていない可能性大。もう少し易しい素材に切り替えるサイン。

この分類フィードバックを飛ばすと、同じミスを永遠に繰り返す。ここが肝。

なぜリスニングで聞き取れないのかの詳しい原因は英語のリスニングが聞き取れない3つの理由と具体的な解決策でも解説しています。

Step 4:同じ素材でシャドーイングして仕上げ

フィードバックが終わったら、同じ素材でシャドーイングをします。

音源を流しながら、ほぼ同時に声に出して真似する練習です。ディクテーションで「音の構造を理解」したあと、シャドーイングで「体に染み込ませる」——この2ステップがセットになると、効果が倍増します。

英語シャドーイングの正しいやり方と効果|リスニングが伸びた練習法で詳しいシャドーイングの手順を書いているので、セットで読んでみてください。


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おすすめのディクテーション教材・ツール

ヘッドフォンで音楽を聴く人

無料ツール(まずはここから)

BBC Learning English 英語学習者向けに作られた高品質なコンテンツが無料で聴ける。スクリプトも付いているので答え合わせが楽。話者のスピードが標準的で発音も聞き取りやすい。レベル別コンテンツが充実しているので、自分のレベルに合ったものを選びやすいのも◎。

VOA Learning English アメリカの政府系メディアが作った英語学習者向けニュース。Slow SpeedとNormal Speedがある。Slow SpeedはTOEIC 400点以下の人の最初の素材として最適。話すスピードが普通の半分くらいなので、「1文ずつ止めて書く」の練習がやりやすい。

NHK World Radio Japan 日本語のニュースを英語で読み上げるサービス。話者のスピードが標準的で、内容が身近(日本のニュース)なので聞き取りやすい。

有料ツール(コスパ◎)

スタディサプリENGLISH ディクテーション機能が内蔵されていて、音声を流してその場で書き取れる。答え合わせも自動でできるので、一番手間なくディクテーション練習ができる。TOEIC対策と並行してディクテーションをやりたい人には特におすすめ。

TOEIC全体の勉強法についてはTOEIC800点を取るための効率的な勉強法|400点から達成した僕の全戦略で詳しく書いています。

Anki(無料) ディクテーションで間違えた表現をAnkiカードにして反復学習できる。「英語音声→日本語意味」のカードを自分で作れば、リスニング特化の単語カードになる。使い方は少し特殊だけど、習得すれば最強ツール。

Ankiを使った英語単語学習の完全ガイドも参考にしてみてください。

1日30分のディクテーション練習ルーティン

時間内容
0〜5分素材を通しで1回聞く(全体の雰囲気をつかむ)
5〜20分1文ずつ止めてディクテーション(書き取り)
20〜28分フィードバック(A/B/C分類、音の変化を確認)
28〜30分同じ素材でシャドーイング

通勤時間中にやりたい人は、スマホの音楽プレイヤーアプリの速度調整機能を使うと便利です。また、通勤英語学習全般については通勤時間だけでTOEIC150点アップした英語学習法にまとめています。


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正直に言う:ディクテーションが向いていない人

ここまで「ディクテーションやれ!!」みたいなテンションで書いてきたけど、正直、全員に向いてるわけではないです。

向いてない人①:単語力がほぼゼロの人

ディクテーションは「知っている音を文字にする」練習。知らない単語だらけの素材でやると、「書けない→答え合わせ→知らない単語ばかり」のループになって、ただの単語学習に変わる。

単語力がほぼゼロの段階では、まず英語単語の効果的な覚え方と勉強法で基礎語彙をつけてからディクテーションに入った方が効率的。

向いてない人②:「とにかく話せるようになりたい」人

スピーキングを伸ばしたいなら、ディクテーションよりシャドーイング一人でできるスピーキング練習法7選の方が時間対効果が高い。ディクテーションはあくまでリスニング強化の手法なので。

向いてない人③:完璧主義の人

「全部書き取れるまで先に進まない」タイプの人は、1文に30分かけてしまうことがある。ある程度「書けない部分は飛ばす」という割り切りができないと、精神的に消耗する。

「ここまで読んでくれた人に正直に言うと」——ディクテーションって地味で、最初は全然書けなくてめっちゃ凹む。僕も最初の2週間は「こんなの絶対無理やわ」って3回くらい思った。でも3週間くらい経つと、不思議なことに「あ、聞こえてきた」って瞬間が来る。その瞬間の気持ちよさがあるから続けられるんです。

よくある質問

Q: ディクテーションは毎日やらないと意味がない?

A: 毎日できればベストですが、週3〜4回でも十分効果は出ます。大事なのは頻度より「1回の練習の質」です。フィードバックをしっかりやる30分を週3回の方が、ただ流し聞きする60分を毎日やるより確実に伸びます。英語学習は総量より密度。

Q: ディクテーションとシャドーイング、どっちを先にやればいい?

A: ディクテーション→シャドーイングの順がおすすめです。まず「音と文字を一致させる」ディクテーションで音の構造を理解してから、「体に染み込ませる」シャドーイングをやると相乗効果があります。いきなりシャドーイングだと「なんとなく真似してる」で終わりやすいので。

Q: 書き取りは手書きとタイピング、どっちがいい?

A: どちらでも効果は変わらないです。ただ実践的な観点ではタイピングの方が速いので音声についていきやすい。手書きは丁寧に考えながら書くので、発音の分析に向いてる。僕はタイピング派。スマホだと変換が邪魔なので、できればPCがおすすめ。

Q: 1回のディクテーションの適切な長さは?

A: 1〜2分の音声が目安です。3分を超えると集中力が落ちてフィードバックが雑になる。「短い素材を徹底的に分析する」方が「長い素材をなんとなく書き取る」より何倍も効果的。最初は30秒くらいの短い素材から始めてOK。慣れてきたら少しずつ伸ばす。

Q: ディクテーションでスピーキングも伸びる?

A: リスニングは確実に伸びます。スピーキングはあまり伸びません。英会話力を上げたいなら、ディクテーションでリスニング力を上げつつ、オンライン英会話でアウトプットを積む両輪がベスト。リスニングが上がるとオンライン英会話のレッスンも断然楽になるので、相性はいい。


【2026年4月追記】AIでフィードバックが劇的に楽になった

最近、ChatGPTを使ってディクテーションのフィードバック作業を効率化しています。

書き取ったテキストと正解テキストをChatGPTに貼り付けて「どこが違うか分析して、音の変化のパターンも教えて」と依頼すると、「これはリンキングによる変化です」「この単語は弱形で発音されます」みたいな詳細なフィードバックが返ってくる。

以前は「ここ間違えた」で終わっていた部分が、「このパターンを練習すれば解決できる」レベルで分析してもらえるのでめちゃくちゃ助かってます。

AIの活用についての詳細はChatGPTを使った英語学習法2026年版で書いています。


まとめ:ディクテーションは「やり方」次第で天と地の差

半年間の失敗から学んだことを最後にまとめます。

NG版(僕が半年やっていたやつ):

  • 音源を止めずに通しで聞きながら書く
  • 聞き取れなかった部分を放置する
  • 自分のレベルに対して難しすぎる素材を使う

OK版(正しいやり方):

  1. 自分のレベルより少し易しい素材を選ぶ
  2. 1文ずつ止めて書き取る(最大3回まで繰り返しOK)
  3. 間違い・聞き取れなかった部分をA/B/Cの3種類に分類してフィードバック
  4. 同じ素材でシャドーイングして仕上げ

この4ステップを30分やるだけで、聞き流し1時間より確実に伸びます。

「今まで何やってたんだ」という気持ちはよく分かる。僕も半年間ほぼ無駄にしましたから。

でも、正しいやり方を知った今が一番早いスタート地点。

まずは今日、5分だけでいいから試してみてください。NHK World Radioを開いて、1文止めて書いてみる——それだけ。5分やれば「あ、これ全然違う」ってわかるはず。

応援してます。一緒にペラペラ目指しましょう。


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